円安円高 複雑な為替のうごき

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10月12日時点でドル円は146円を超えてきました。
今年の3月には115円でしたので31円も上昇しています。

なぜ円安になっているのか?

2020年コロナショックで経済はダダ下がり、
政府は補助金やコロナ対策費用でお金を刷りまくります。
いわゆる量的金融緩和を実施します。
そのおかげで、一気に下がった金融市場も半年かそこらでコロナ以前まで復活。

ここまでは良かったのですが、その余波で経済はさらに過熱し2021年後半には
株価も最高値を更新します。ただ良いことばかりではなく副作用も同時に
進行しています。それがインフレです。この症状が強く出たのが米国です。

通貨が出回りすぎて通貨の価値が下がってしまいます
物に対してお金の価値が下がるということは、今まで10ドルで買えたものが、
12ドル出さないと買えないみたいな現象になります。
家計を圧迫するのですが、景気も良いので賃金も増えています。
昔の日本のバブルみたいな感じです。

経済においてインフレ率2%前後が良い感じみたいなのですが、米国は8%まで
上がってしまいました。国民全員給料がそれなりに上がればいいのですが、
給料が上がっていない人は辛いですよね。

そこで、インフレを抑えるために金融緩和で下げた金利を上げ始めます。
金利が上がると企業はお金を抑制し始めます。
高い金利でお金を借りたくないですものね。
そうすると経済成長にブレーキがかかり始めます。

そうです、インフレと景気はシーソーの関係になっています。

幸い米国は経済が過熱しすぎているので、インフレ対策が
存分にできます。目標は経済はやや良い状態まで抑えて、
インフレも2%位まで下がれば成功です。

インフレ退治で金利も過去にないくらいの上昇スピードで上げていきます。

一方日本は、米国と同じ政策がとれません。
日本はかなり長い間経済がよくありません。その為、日銀は金利をゼロ付近に
設定して経済を良くしようとしている最中にコロナショックに見舞われました。
日本も同じように補助金やコロナ対策費用を出しまくります。
ここまでは米国と一緒なのですが、日本はそれでも経済は良くなりません。
貯金が大好きな日本は市場にお金が出回りません。
インフレ率も低いままです。(昨今ウクライナ関係で一時的に高くなっている)

米国はもらったお金を投資に回すので米国株もさらに急上昇。経済が回ります。

米国が前述通り政策金利を上げ始めますが、日本は政策金利を上げることができません。
経済が良くならないからです。政策金利を上げるということは経済を悪くすることに
なるからです。

日本はゼロ金利のまま、米国は金利を上げまくって年末までに4%超にする予定です。

さて皆さんは資産を金利のつかない日本に預けますか?年率4%超の米国に預けますか?

米国はインフレ退治のためドル高にしたい。
日本は経済よくするため円安にしたい。

米国のインフレが収まるまでは金利差は埋まらないので、
今後もしばらくは円安の状態が続くと思われます。

※ シロウトの考察なので間違っていたらごめんなさい。